9月が旬の食べもの一覧|野菜・果物・魚介の旬カレンダーと暦の行事【2026年】

暦・歳時記
暦・歳時記|今月の旬まとめ
2026.09.04こよみ市場 編集部
9月の食卓は、夏の名残と秋の走りが重なる、一年でいちばん忙しい月です。梨やぶどうが本番を迎え、さんまや戻りがつおが海から上がり、月の後半には栗やさつまいもが並びはじめます。おまけに重陽の節句・敬老の日・お彼岸・十五夜と、食にまつわる行事が続く月。この記事では、9月が旬の果物・野菜・魚介を担当ごとに整理し、上旬/中旬/下旬の買い時、9月の暦と行事のたべもの、贈り物の考え方まで、9月の「今なにを買うか」を一枚にまとめました。市場の3人がご案内します。
こよみ(果物・野菜担当)
9月はね、畑がいちばんにぎやかな月。夏のものがまだ残っているのに、もう秋のものが顔を出すの。「今日は夏を食べ納めるか、秋を先取りするか」——買い物かごの前で迷う季節だよ。

9月の食卓は「夏の名残」と「秋の走り」が重なる

暦の上での秋は立秋(8月上旬)から。けれど実際の売り場が秋に切り替わるのは9月です。上旬はまだ残暑がきびしく、枝豆やとうもろこし、なすといった夏野菜が最後のひと山を迎えます。中旬をすぎると空気が乾き、梨やぶどうの甘みがのり、下旬には栗・さつまいも・きのこ・さんまと、いっきに秋の顔ぶれに入れ替わります。

つまり9月は、ひと月のあいだに売り場が二度変わる月。同じ「9月が旬」でも、上旬に買うべきものと下旬に買うべきものはまるで違います。この記事を、その切り替えのメモ代わりに使ってもらえたらうれしいです。

みのり(市場編集部)
行事の面でも9月は特別。重陽(9月9日)・敬老の日・お彼岸・十五夜と、食べものと結びついた行事が月の後半に集中します。贈り物の相談がいちばん増えるのも、この時期なの。

9月が旬の果物|梨・ぶどう・いちじく・栗

果物にとって9月は最盛期です。夏の果物が終わりに向かい、秋の果物が始まる——その両方が並ぶ、一年でもっとも選択肢の多い売り場になります。

  • 梨:上旬は幸水の終わりから豊水へ、中旬以降は二十世紀やあきづき、下旬には新高など大玉種も。品種の入れ替わりが早いので、同じ「梨」でも買うたびに味が変わります。→ 今が旬「梨」完全ガイド
  • ぶどう:巨峰・ピオーネ・シャインマスカットがそろって本番。9月は房の充実と価格のバランスがよく、贈り物にも選びやすい時期です。→ 今が旬「ぶどう」完全ガイド
  • いちじく:8月から10月にかけて出回り、9月が食べごろの中心。日持ちがしないので、買ったその日から2日ほどで食べきる前提で選びます。
  • 栗:中旬から下旬にかけて登場。拾いたては甘みが浅く、冷蔵でねかせると甘みがのるという、少し変わった性格の実です。
  • 柿:下旬から早生の品種が並びはじめます。まだ「走り」の時期なので、本番は10月と考えておくとよいでしょう。
  • すだち・かぼす:秋の魚に欠かせない香りの脇役。さんまや焼き魚の季節と重なるのは、偶然ではありません。

夏の果物では、今が旬「桃」完全ガイドで紹介した晩生の桃が9月上旬まで店頭に残ることがあります。硬めの品種が多く出る時期なので、常温で追熟させてから冷やすと、夏の名残をおいしく食べ納められます。

💡 こよみのワンポイント:9月の果物は「上旬=夏の食べ納め」「下旬=秋の走り」と割り切ると選びやすくなります。走りのものは値段が高く味も浅いことが多いので、味を取るなら旬の中心、話題を取るなら走り。目的で選び分けるのがおすすめです。

9月が旬の野菜|さつまいも・里芋・きのこ・秋なす

野菜の9月は、地上のものから地中のものへ主役が移る月です。夏のあいだ実を太らせていた果菜が終わり、土の中で育った芋類が上がってきます。

  • さつまいも:収穫は9月から。ただし掘りたてはさっぱりしていて、2〜3週間ねかせるとでんぷんが糖に変わって甘くなります。9月に買ったら少し置く、が合言葉。
  • 里芋:秋の芋の代表格。十五夜を「芋名月」と呼ぶほど、月見と結びつきの深い食材です。
  • きのこ:しめじ・まいたけ・しいたけが香り高くなる季節。天然ものや松茸が出はじめるのは下旬からです。
  • 秋なす:夏のなすより皮がやわらかく種が少ないのが特徴。焼きなすや揚げびたしが向きます。
  • かぼちゃ:収穫は夏でも、ねかせて甘みが増した秋が食べごろ。ほくほくに仕上げたいなら9月以降です。
  • れんこん・ごぼう:新れんこんはシャキシャキとした食感。煮物の季節への入り口になります。

いっぽうで、夏野菜の食べ納めも9月上旬です。今が旬「枝豆」完全ガイドで書いたとおり、枝豆は鮮度が命。9月に入ると出回る量が落ち着き、かわりに丹波の黒枝豆のような晩生の品種が10月へ向けて出てきます。今が旬「とうもろこし」完全ガイドのとうもろこしも、上旬までが甘さの勝負どころです。

ねかせて甘くなるもの/すぐ食べるもの
9月の野菜は性格が二つに分かれます。ねかせる=さつまいも・かぼちゃ(追熟で甘みが増す)。すぐ食べる=枝豆・とうもろこし・きのこ(時間とともに香りが抜ける)。買い物のあと、どちらに置くかを決めておくと失敗が減ります。

9月が旬の魚介|さんま・戻りがつお・秋鮭

しゅん(魚担当・漁師)
海も9月で衣替えだ。夏の白身が終わって、脂ののった秋の魚が北から順に下りてくる。「北の便りが届くほど、値段が落ち着いて味が上がる」——それが秋の魚の見方だよ。
  • さんま:秋の魚の代表。北海道沖から南下してくるにつれて店頭に増えます。ただし年によって漁の状況が大きく変わり、値段も大きさも一定しません。「今年は当たり年か」を店頭で見ながら買う魚です。
  • 戻りがつお:下旬から。春の初がつおがさっぱりなのに対し、南下してくる戻りがつおは脂がのって濃厚。同じ魚とは思えない味の差があります。
  • 秋鮭(あきあじ):産卵のために川へ戻る鮭。脂は控えめで身がしっかりしており、ムニエルやちゃんちゃん焼き向き。いくらの季節でもあります。
  • 太刀魚:夏から秋にかけて脂がのる時期。塩焼きにすると身がふっくらします。
  • いわし:秋いわしは脂がのって、刺身でも焼きでも。手ごろな価格で秋を味わえます。

夏の海の主役だった岩牡蠣は、9月に入ると終盤です。今が旬「岩牡蠣」完全ガイドで解説したとおり、冬の真牡蠣とは旬が正反対。牡蠣を楽しみにしているなら、9月はいったん小休止で、真牡蠣が本格化する晩秋を待つのが正解です。

上旬・中旬・下旬|9月の買い時カレンダー

同じ9月でも、売り場は三度ほど表情を変えます。買い物の目安として、ざっくりした「買い時」を表にまとめました。

時期 果物 野菜 魚介 暦・行事
上旬
1〜10日
幸水の終わり/豊水/晩生の桃/いちじく 枝豆・とうもろこしの食べ納め/なす 太刀魚/いわし/岩牡蠣の終盤 二百十日/白露/重陽
中旬
11〜20日
ぶどうが本番/二十世紀・あきづき/栗 さつまいも/里芋/秋なす さんまが増える/秋鮭 彼岸入り(20日)
下旬
21〜30日
新高など大玉の梨/早生の柿/栗が本番 きのこ/新れんこん/かぼちゃ 戻りがつお/さんま/いくら 敬老の日/秋分・お彼岸/十五夜

※旬の時期は産地・その年の天候・品種によって前後します。売り場の様子を見ながらの目安としてお使いください。

9月の暦と行事|重陽・敬老の日・お彼岸・十五夜

9月は行事が多い月です。しかもそのほとんどが、食べものと結びついています。日付と「食べるもの」をセットで覚えておくと、献立にも贈り物にも迷わなくなります。

行事 2026年の日付 食べるもの・すること
二百十日9月1日ごろ立春から数えて210日目。台風に備える日とされ、各地で風を鎮める祭りが行われます。
白露(はくろ)9月7〜8日ごろ二十四節気のひとつ。草に露が結びはじめるころ、という意味。朝晩の空気が変わる合図です。
重陽の節句9月9日菊の節句。「栗の節句」とも呼ばれ、栗ごはんや菊を浮かべた酒で長寿を願います。
敬老の日9月21日(第3月曜)旬の果物や食べやすい和菓子が定番。贈り物の相談がいちばん多い日です。
秋の彼岸9月20日〜26日秋分を中日とした7日間。おはぎ(萩の花にちなむ)や、日持ちのするお供えを用意します。
秋分の日9月23日昼と夜の長さがほぼ同じになる日。年によって22日になることもあります。
十五夜(中秋の名月)9月25日月見団子・すすき・里芋。旧暦八月十五日の月で、日付は年ごとに動きます。
みのり(市場編集部)
2026年はお彼岸のなかに十五夜が入る並び。お墓参りと月見が同じ週に重なるので、和菓子や果物の買い出しはその週のはじめにまとめておくと落ち着いて過ごせます。

十五夜に里芋を供える理由

十五夜は「芋名月」とも呼ばれます。月見団子が広まる前は、その年に採れた里芋を供えて収穫を感謝したから、というのが通説です。9月に里芋が旬を迎えるのは、行事と食材がぴったり重なった例といえます。月見団子といっしょに、煮ころがしを一皿添えると、それだけで十五夜らしい食卓になります。

9月の贈り物|敬老の日とお彼岸の考え方

9月は贈り物の月でもあります。ただし敬老の日とお彼岸では、選ぶ基準がまったく違います。敬老の日は「喜ばれるもの」、お彼岸は「ふさわしいもの」——ここを取り違えないのが要点です。

敬老の日(9月21日)に贈るなら

  • 旬の果物:梨・ぶどう・いちじくなど、9月は選択肢がいちばん多い時期。季節感がそのまま伝わります。
  • 食べやすさへの配慮:皮ごと食べられるぶどうや、やわらかい果物は喜ばれやすい一方、硬いものや量の多い箱は負担になることも。二人暮らし・一人暮らしなら小ぶりの箱を選ぶと無理がありません。
  • 日持ちの確認:いちじくや桃は日持ちがしません。届いてすぐ食べきれる量かどうかを、贈る前に考えておきます。

お彼岸(9月20日〜26日)のお供えなら

  • 定番はおはぎ:秋の彼岸は萩の花にちなんで「おはぎ」、春は牡丹で「ぼたもち」と呼び分けるのが通説です。
  • 日持ちするもの:仏前に供えたあと、いただくまでに時間があくため、常温で保存できる和菓子や果物が向きます。
  • 表書き:のしは結び切りで、表書きは「御供」が一般的。地域や家ごとの習わしが優先されるので、迷ったら年長のかたに一言たずねるのが確実です。
💡 みのりのワンポイント:残暑見舞いは8月末までが目安。9月に入ってからの季節のあいさつは、敬老の日やお彼岸の贈り物にまとめるほうが自然です。なお、自分や家庭でたっぷり味わいたいときは、ふるさと納税で旬の返礼品を選ぶという手もあります(控除を受けられるのは寄付した本人で、上限額は収入などによって変わります)。

9月の献立ヒント|行事と旬をつなげる

行事の日に何を作るか決めておくと、買い物が楽になります。9月のわが家の定番として、次のような組み合わせが考えられます。

  • 重陽の節句(9月9日):栗ごはん。栗は出はじめの時期なので、手に入らなければさつまいもごはんでも季節感は十分です。
  • 敬老の日(9月21日):秋鮭のちゃんちゃん焼きや、梨とぶどうを盛った果物皿。食べやすさを優先した献立に。
  • お彼岸(9月20日〜26日):おはぎ、精進あげの煮物。里芋・れんこん・きのこがそろう時期なので、材料に困りません。
  • 十五夜(9月25日):月見団子と里芋の煮ころがし。汁物にきのこを入れれば、秋の香りがまとまります。
  • ふだんの日:さんまの塩焼きにすだち、秋なすの揚げびたし、さつまいものみそ汁。9月の食卓は、この三つを回すだけでも十分に季節らしくなります。
こよみ
ぜんぶをやらなくて大丈夫。行事のうち一つだけ選んで、旬のものを一品足す。それだけで9月はぐっと楽しくなるよ。

9月の旬についてのよくある質問(FAQ)

Q. 9月に旬を迎える果物で、いちばん失敗が少ないのは?
A. ぶどうです。9月は品種がそろい、追熟の必要がなく、買ってすぐ食べられます。梨も同様に扱いやすい果物です。逆にいちじくや桃は日持ちがしないため、その日のうちに食べる予定があるときに選ぶと安心です。

Q. さつまいもは9月に買っても甘くない?
A. 掘りたてはでんぷんが糖に変わりきっておらず、さっぱりした味です。新聞紙に包んで13〜15度ほどの冷暗所で2〜3週間ねかせると甘みがのります。冷蔵庫は低すぎるため、常温の風通しのよい場所へ。

Q. さんまが高い年は、代わりに何を買えばいい?
A. 秋いわしや太刀魚が手ごろです。塩焼きにして、すだちやかぼすを搾れば、秋の食卓としては十分に成立します。年による価格の差が大きい魚なので、店頭で無理をしないのが賢い付き合い方です。

Q. 十五夜の日付が毎年ちがうのはなぜ?
A. 十五夜は旧暦の八月十五日にあたる日で、月の満ち欠けを基準にしているためです。今の暦に当てはめると9月中旬から10月上旬のあいだで動きます。2026年は9月25日です。

Q. 敬老の日とお彼岸が近い年は、贈り物をまとめてもいい?
A. 性格が違うため、分けて考えるほうが伝わります。敬老の日は元気で過ごしていることへのお祝い、お彼岸は先祖へのお供え。どうしても一度にというときは、それぞれの表書きを分けて用意すると失礼になりません。

Q. 旬のものを箱で買うと食べきれません。
A. 果物は「食べる分+配る分」で考えるのがおすすめです。梨やぶどうは近所や職場で分けやすく、さつまいもやかぼちゃは保存がきくため箱買いに向きます。日持ちしないものだけ、少量で買うのが失敗しないコツです。

まとめ/10月の旬は?

9月の要点は三つです。上旬は夏の食べ納め(枝豆・とうもろこし・晩生の桃)、中旬から果物と芋が本番(ぶどう・梨・さつまいも・里芋)、下旬は秋の味が勢ぞろい(栗・きのこ・さんま・戻りがつお)。そこに重陽・敬老の日・お彼岸・十五夜という行事が重なります。行事の日を先に決めて、その日の食材から買い物を組み立てると、9月はぐっと過ごしやすくなります。

——来月の予告:10月は栗と柿が本番、きのこと新米、そして真牡蠣の季節が近づきます。「実りの月」の旬まとめも準備中です。

みのり(こよみ市場 編集部)
市場全体を見て、旬の楽しみ方と贈り方の”今の狙い目”を案内。現場のこよみ(果物・野菜)・しゅん(魚)と3人でお届けしています。
※旬の時期・産地・行事の日付は、その年の天候や暦によって前後します。掲載内容は一般的な目安であり、栄養や効能について特定の効果を保証するものではありません。地域や家ごとの習わしがある事柄は、そちらを優先してください。

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