2026年のハロウィンは10月31日(土)
ハロウィンは毎年10月31日で、年によって動きません。理由は名前そのものにあります。ブリタニカ百科事典は、ハロウィンを11月1日の「諸聖人の日(All Hallows’ Day)」の前夜にあたる日とし、Halloween という名は「All Hallows’ Eve(諸聖人の日の前夜)」に由来すると説明しています。翌日が11月1日と決まっている以上、動きようがありません。
2026年の10月31日は土曜日。10月の祝日は12日(月)のスポーツの日だけで、31日はふつうの土曜です。昼のうちに買い出しをして、足りないものを当日に買い足せる年。生のかぼちゃを買うなら29〜30日ごろ、手土産の菓子を通販で頼むなら、混み合う最終週の前——24日ごろまでに決めておくと落ち着いて動けます。
ハロウィンとは?|サウィン祭と「諸聖人の日の前夜」
成り立ちには諸説ありますが、よく挙げられるのが古代アイルランドのケルト人の祭り「サウィン(Samhain)」とのつながりです。ブリタニカ百科事典は、ハロウィンはこのサウィンと結びつきがあると考えられているとし、サウィンの前夜には生者と死者の世界の境目があいまいになり、霊がこの世をさまようと広く信じられていたと説明しています。仮装のはじまりについても、その夜に出歩くとされた死者の霊を惑わせたり身を隠したりするために、動物の皮や変装を身につけたのではないかとされています。
同事典によれば、いまの暦で11月1日にあたる日が1年のはじまりと考えられ、家畜を放牧地から連れ戻し、土地の貸し借りを結び直す「冬のはじまり」の日でもありました。サウィンという名は、アイルランド語で「夏の終わり」を意味します。のちにキリスト教の暦と重なり、10月31日=前夜、11月1日=諸聖人の日、11月2日=死者の日という「亡くなった人を思う三日間」の入り口になります。
なぜ「かぼちゃ」なのか|もとはカブだった
この行事のいちばん面白いところ。ジャック・オ・ランタンは、もともとカブで作られていました。
アイルランド国立博物館は、収蔵品「ゴースト・ターニップ(Ghost turnip、NMI Collections F1943.350)」の解説で、アイルランドではハロウィンにカブをくり抜いて、こわい顔のランタンを作ったと説明しています。中にろうそくを立て、10月31日の夜に人をおどかすために使われたもので、今日ひろく見られるかぼちゃは、このアイルランドの習慣がアメリカで発展したものだと明記されています。「ジャック・オ・ランタン」という呼び名も、同館によれば天国にも地獄にも受け入れられず、ランタンひとつを頼りに永遠に野をさまようことになった「ジャック」の民話から来ているとされます。同館がこのカブのランタンを受け入れたのは1943年で、ドニゴール州フィントン近くで教えていた教師から譲られたもの。1900年ごろ、その地域でいつも作られていた型だとその教師が語った、と記されています。なお展示されているのは、館の作家が作って彩色した石膏の複製です。
ではなぜアメリカでかぼちゃに置きかわったのか。かぼちゃは原産地がアメリカ大陸で、メキシコの洞窟では紀元前数千年前の地層から種が見つかっています(農畜産業振興機構)。手に入りやすく、大きく、中が空洞でくり抜きやすい。カブより向いていた、というのは無理のない話です。
飾るかぼちゃと、食べるかぼちゃは別の種
食用のかぼちゃは大きく日本かぼちゃ・西洋かぼちゃ・ペポかぼちゃの三つに分かれ、いま流通量が多いのは「栗かぼちゃ」と呼ばれる西洋かぼちゃ(Cucurbita maxima)です(カゴメVEGEDAY/園芸植物育種研究所)。ジャック・オ・ランタンに使う大きなオレンジ色のかぼちゃは、別の種のペポかぼちゃ(C. pepo)で、同じ仲間にズッキーニや金糸瓜(そうめんかぼちゃ)もあります。ペポかぼちゃは変わった形のものが多く、味が淡泊なため、ほかの食材と合わせるか観賞用として使われることが多いとされます(農畜産業振興機構)。
日本のハロウィンは、いま何をする日か
日本の家庭のハロウィンは、子どもを中心に、家の中で楽しむ行事として広がってきました。いこーよファミリーラボ調べ(2025年8月・「いこーよ」会員347人)では、「子どもと一緒に楽しむ予定」が68.6%(前年66.6%)。内容は1位「子どもが仮装をする」53.6%、2位同率で「グッズを飾ってインテリアとして楽しむ」「保育園や幼稚園のイベントに参加」各26.8%、4位「お菓子や料理の準備」24.5%。
回答347人の小さな調査で、子育て世帯に偏った層です。数字を鵜呑みにする必要はありませんが、上位が「着る・飾る・作って食べる」で、どれも家の中で完結するという並び方には意味があります。日本のハロウィンは、年に一度、食卓と部屋の色を秋に振り切る日。そう考えると準備の的が絞れます。
かぼちゃの旬|夏に穫って、貯蔵で甘くなる
国産かぼちゃの旬は夏から秋で、7〜10月がピーク。おもに北海道で生産され、ほかに鹿児島県・茨城県・長崎県・宮崎県など(カゴメVEGEDAY)。初夏は鹿児島県・茨城県、夏から秋は北海道が中心。その時期以外はメキシコやニュージーランドからの輸入で補われ、一年中店に並びます(農畜産業振興機構)。
ここで、行事の日付とかみ合う話がひとつ。かぼちゃは収穫してすぐが甘いわけではありません。タキイ種苗の解説によれば、収穫直後はでんぷんの量が多く、日がたつにつれてでんぷんが糖に変わって甘くなります。農研機構も、貯蔵中に果実のなかのでんぷんが分解され、そこから可溶性の糖が作られると説明しています。産地では収穫後、25〜30度の日陰に7〜10日置く「キュアリング」をしてから10度くらいで貯蔵しますが、置きすぎるとでんぷんが減りすぎ、あのホクホクした食感が失われるとも書かれています(タキイ種苗)。
産地の暦にも、この流れが出ています。かぼちゃの作付面積・収穫量で日本一を掲げる北海道和寒町は、公式サイトで収穫時期を9月中旬〜10月上旬、出荷時期を9月下旬〜冬至までとしています。穫るのは初秋、出すのは冬至まで。貯蔵する時間そのものが、味の一部になっているわけです。
同町は、冬至にかぼちゃを食べる習慣が今も残ることにも触れています。10月31日から冬至までは、ひと続きの「かぼちゃの季節」。秋の食材の並びは9月が旬の食べもの一覧からどうぞ。
かぼちゃの選び方と保存|「新しいほどよい」ではない
前の章のとおり、見るのは鮮度ではなく熟しているかどうか。そこさえ押さえれば、売り場で迷いません。
丸ごととカット、見どころが変わる
- 丸ごと:小さくてもずっしり重く、皮がかたく締まっているもの。へた(軸)がよく乾いているのが完熟の目安(カゴメVEGEDAY)。西洋かぼちゃなら、茎が乾いて縦に亀裂が入っていればなお確かです(農畜産業振興機構)。
- カット:果肉が緻密で、すかすかしていないもの。断面が濃い黄色〜オレンジで鮮やかなもの(赤みを帯びるほど甘みがあるとされます)。種が大きくふっくらと密集し、すき間がないもの。
へたがコルクのように乾いていると古そうに見えますが、逆です。乾いて縦に割れているのは、畑で十分に熟した合図とされています。
冷蔵庫に入れてよいもの・だめなもの
保存は、丸ごとなら10度前後の風通しのよいところで1〜2か月(農畜産業振興機構/カゴメVEGEDAY)。カットしたものだけが冷蔵庫の出番です。
- 丸ごとは冷蔵庫に入れない:最適な温度は10度で、それより低いとかえって傷んで腐りやすくなります(カゴメVEGEDAY)。玄関や北側の部屋など、涼しく風の通る場所へ。
- カットは種とわたから傷む:きれいに取り除き、切り口にラップを貼り付けるようにして包み、ポリ袋の口をしばって野菜室へ。使い切りの目安はカゴメVEGEDAYが2〜3日、農畜産業振興機構が1週間以内。「2〜3日で使うつもりで買い、遅くとも1週間」で外れません。
- 冷凍は軽く加熱してから:加熱後につぶして冷凍すると、サラダやお菓子に使いやすくなります。使うときは自然解凍で。
かたいかぼちゃを安全に切る|へたの真上から切らない
以下は、カゴメVEGEDAY(監修:料理研究家 高城順子さん)が示している下ごしらえの手順です。
- 下準備:包丁は先によく研いでおく。切り口ができたら、必ず平らな面を下にして安定させます。
- ①半分に切る:へたを避けた位置に包丁の中央部分を当て、刃全体で力が均等に入るようにして半分に。へたの真上から切るのは、とてもかたくて危ないのでやめましょう。刃先だけを刺し込むと、包丁が抜けなくなって切りづらくなります。
- ②へたを落とす:へたのすぐ近くに刃先を入れ、三角形に削ぎ取るように切り落とし、1/4に切ります。
- ③種とわたを取る:スプーンでこそげ取り、一度水洗い。わたが残ると煮崩れの原因になります。
- ④小さく切る前に電子レンジ:1/4をラップで包み、600Wで2〜2分半(500Wなら2分半〜3分)が目安。様子を見ながら加減します。ここでやわらかくすると、あとが一気に楽です。
- ⑤やけどに注意:電子レンジから出した直後はとても熱いので、粗熱が取れてから扱います。
煮もの=4〜5cmの角切りにし、切り口の角を薄く切り取る(面取り)と煮崩れしにくい。炒めもの・揚げもの=切り口を下に置き、繊維に沿って5〜7mm幅の薄切り。包丁は手前から押し出す(押し切り)。サラダ・コロッケ=種とわたを取ってラップをかけ、600Wで4〜5分。竹串がスッと入ったらスプーンですくい出してつぶす。
10月31日の食卓と、手土産の選びどころ
かぼちゃは一玉で主菜からお菓子まで通せます。
- 煮もの:汁の量は、鍋に並べたかぼちゃが隠れる程度の「ひたひた」が目安。多いと鍋のなかで動いて煮崩れます(カゴメVEGEDAY)。ところどころ皮をむくと味がしみこみ、煮崩れもしにくくなります(農畜産業振興機構)。皮を細く残して縞にすれば、それだけで行事の顔つきになります。
- スープ:レンジでやわらかくした果肉を玉ねぎと合わせ、牛乳や豆乳でのばします。黒い器にクルトンを浮かべれば、それだけで秋の色に。
- グラタン:つぶした果肉をホワイトソースに混ぜると、色が一気に決まります。
- お菓子:かぼちゃプリン、パンプキンパイ、茶巾しぼり。つぶして冷凍しておいた果肉がここで効きます。茶巾しぼりは、果肉に砂糖を少し混ぜてラップで絞るだけです。
持ち寄りに向く菓子・向かない菓子
見どころは三つ。①配りやすさ=個包装で、その場で切り分けなくてよいもの。②日持ち=常温で日持ちする焼き菓子なら渡す日が前後しても平気。相手の冷蔵庫も占領しません。③見た目=オレンジ・深緑・紫でまとまっていれば、行事名を書かなくても季節が伝わります。逆にすすめにくいのが生のかぼちゃを丸ごと贈ること。重く、置き場所を取り、切るのがひと仕事です。
通販で探すコツは行事名ではなく品名で検索すること。「ハロウィン ギフト」より「かぼちゃ 焼き菓子」のほうが早い。楽天市場でも秋になるとハロウィンの特集が組まれることが多いので、見比べるならそこからでも。ふるさと納税も産地の菓子が見つかりやすい品目ですが、届く時期を選びにくいのが弱点。10月31日に合わせたいなら通常のギフト、その前後に家族で食べるならふるさと納税と分け、申し込むなら発送時期が明記されたものを選んでください。
ハロウィンのよくある質問(FAQ)
Q. 2026年のハロウィンは何日ですか?
A. 10月31日(土)です。11月1日の諸聖人の日(All Hallows’ Day)の前夜という意味の名前なので、毎年10月31日で固定されています。
Q. ハロウィンはどこから来た行事ですか?
A. 諸説ありますが、古代アイルランドのケルト人の祭り「サウィン」とつながりがあると考えられています(ブリタニカ百科事典)。いまの暦で11月1日にあたる日が1年のはじまりで、家畜を放牧地から連れ戻す「冬のはじまり」の節目とされていました。
Q. なぜかぼちゃなのですか?
A. もとはカブでした。アイルランド国立博物館は、ハロウィンにカブをくり抜いてランタンを作ったこと、今日のかぼちゃはこの習慣がアメリカで発展したものであることを述べています。
Q. 飾ったかぼちゃは食べられますか?
A. すすめられません。くり抜き用の大玉はペポかぼちゃで、食卓の西洋かぼちゃとは別の種。味が淡泊で観賞用に使われることが多いとされ、室内に置いたものは傷んでいます。
Q. かぼちゃはいつがいちばん甘いですか?
A. 収穫直後ではありません。貯蔵しているあいだにでんぷんが糖に変わって甘くなります(タキイ種苗・農研機構)。北海道和寒町では収穫が9月中旬〜10月上旬、出荷は冬至まで。10月31日は甘みが乗ってきたころです。
Q. かぼちゃがかたくて切れません。
A. へたの真上から切らないこと。へたを避けた位置に包丁の中央を当て、刃全体で力を入れて半分にします。1/4にしてからラップで包み、600Wで2〜2分半(500Wなら2分半〜3分)加熱すると、ぐっと切りやすくなります。
Q. 丸ごとのかぼちゃは冷蔵庫でいいですか?
A. 冷やしすぎです。最適な温度は10度で、それより低いとかえって傷みやすいとされます。丸ごとは冷暗所へ。
まとめ|2026年のハロウィン、押さえるのは3つ
①日付=10月31日(土)で固定。11月1日の諸聖人の日の前夜という意味の名前なので動きません。②ランタンの主役は、もとはカブ。かぼちゃはアメリカで生まれた形で、飾り用のペポかぼちゃと食卓の西洋かぼちゃは別の種です。③食べるかぼちゃは、貯蔵で甘くなる。初秋に穫れたものが冬至まで出回り、10月31日はちょうど食べどきに入ったころです。
そして実務でいちばん大事なのは、へたの真上から切らないこと。前日に切ってレンジにかけておけば、当日は焼いて盛るだけです。


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